物理学の発展 古典物理編
今日は物理学について書きます。
物理学が扱う対象は”自然界の全て”です。
我々の住む地球上の現象から、果ては遠い宇宙で起こる出来事まで全てです。
例えば昼夜がなぜ存在するのか*1、月は自ら光を発していないのになぜ地球から見えるのか*2、などといったことは簡単に説明がされます。
一方で「暗黒エネルギーによって宇宙が加速膨張している」だとか「ヒッグス粒子が質量の起源だ」といった"聞きなれない・よくわからないもの"に対する"説明"もあります。
では、人類はどのようにして"よくわからないもの"を理解できたのでしょうか。
今回は、古典物理の話です。
古典物理 僕らの身の回りの物理学
古典物理って何??
古典物理は最も身近な物理学と言えるでしょう。
物体が落下する理由、モノが動く理由、空が青い理由といった身の回りに起こっている事象を説明してくれます。
古典物理とひとくくりにしていますが、実際は幅広い分野でもあります。
ニュートンの運動方程式で記述される古典力学
マックスウェル方程式が軸となる電磁気学
カルノーやボルツマンなど、様々な人物が発展に貢献した熱力学
大きな例を挙げただけでも、これだけの分野が存在します。
実際は各分野がさらに細分化されており、扱うトピックは非常に大きな数になります。
古典物理は身近な事象を記述してくれるため、物理理論で計算した結果と現実の世界が一致しているかを簡単に確かめることができます。
極端な例だと、空中でものを放したとき、その物体が浮き上がるか、もしくは地上に向かって落ちるかといった実験を簡単にできるということです。
物理は現実世界を記述できることを目標としていますから、本当に理論が正しいかは実験して確かめなければなりません。
こうして、数学を用いた理論計算と、現実世界の実験を比較することで物理学が発展してきたわけです。
物理的直感と新しい理論 古典物理から新しい理論へ
直感とは何でしょうか。
哲学的な話は置いておき、直感とは感覚のことです。
難しい話は抜きにして、こうなりそうと感覚で理解していること、経験から裏打ちされた意識を有していることです。
では物理的直感とは何か。。
これは、手を離したら物が落下するだとか、温度が高いとエネルギーが高いといった、物理現象を感覚で理解することを言います。
物理的直感とは往々にして、"身近な物理現象の説明"が"他の事象の説明"にも応用できるはず、という期待の下で成立しています。*3
実は古典力学は、原子核などの小さな対象には適用できません。
じゃあどうするかといえば、古典力学の物理的直感を新しい理論にもあてはめつつ、新しい理論での直感を構築していきます。
一言で言ってしまえば、先人たちは「我々の身の回りと同じような世界が広がっているはずだ」と考えることで新しい理論を構築していったわけです。
これを突き詰めていくと、いつかは直感と異なるところが出てきます。
そうした結果が、ヒッグス粒子といった"よくわからないもの"になるわけです。
まとめ
身の回りを説明する物理は古典物理学!!
古典物理学での直感から新しい理論が構築されてきた!
新しい理論を突き詰めていくと、我々の理解を超えた対象を予言することができる。
ここでいう新しい理論(量子力学)については、また別の記事で…